単次元モデルの問題点
-
だがこの単次元型モデルには少々問題がある。
-
それは同一の物量値を獲得しても、個人によって満足度は異なるということだ。
逆に言えば、人によって同じ満足度を得られる物量値は異なるということだ。
-
これを図化すれば次図の通りである。物量値だけの単一軸ではなく、第二軸として「満足度」を追加してモデルを二次元化してみたものだ。
「満足度」は同じ
-
「満足度」とは言ってみれば「今自分の人生にどれくらい満足していますか」などという質問で問われるような主観的な自己評価のことだ。
-
上図の場合だと、物量x1を得ている人生Aでも、物量x2を得ている人生Bでも、感じられる満足度は同一値yである。
これでは人生Aの人にとっては、物量x1からx2に向かって、更に物量値拡大を目指す動機が生じない。
「基準値」の設定
-
これでは、人生の目指すべき方向として物量値の拡大を目標とすることができない。
-
「人生でどんな物量値をどれだけ獲得できたとしても、本人が満足していればそれでいいんじゃないですか」ということになってしまう。これでは「物量基準型」の人生モデルが成立しない。
-
そこでどうするのか。それには次項で述べるように「基準値」を設定するのだ。