3)本人の言い分は

  • 周囲の評判に続いて専門家の意見を聞いたとしたら、お次はいよいよ本人だ。本人の視点からは、問題点はいったいどのように見えているのだろうか。
  • だが、やっぱりちょっと待って戴きたい。
  • 前述の通り、著者の資料集めの範囲内では、本人からの言い分を伝える情報までは辿り着けなかった。もとより素人であるから大した資料集めなどはできていないのだが、しかしどのみち素人なのだから限界はある。

  • 従って敢えてこうすることにした。
  • 即ち、これまで収集した情報の範囲内で想像することに依って、本人の言い分の代弁を試みることにしたものである。

  • さて以下、この代弁の大前提となっているのは、次の二つの条件である。
  • 今後の記述は、全てこの二つの条件を前提としているので、覚えておいていただきたい。

【前提条件】
① 人は様々、十人十色。
② 三つ子の魂、百まで。

 

  • この前提条件から辿り着いたのが、以下の「多民族国家」という比喩である。今後はこの比喩に拠って本人側の視点の代弁を試みる。
  • さてこの比喩は、次の二つの内容から成る。

【比喩】
① 日本は「多民族国家」である。
② 日本人の中には「ワカスタン人」と「ムラスタン人」という異なる文化の民族が存在する。

 

  • この比喩の詳細な意味は、この第3部の第2章以降で、順次説明する。
  • もちろんこの比喩は、あくまでも喩え話、つまり説明のためのアナロジーである。
  • 言うまでもないことだが、文化人類学や民族学その他、学問的見地などから言っているのでは毛頭ない。ご承知のこととは思うが、予めお断りしておく。

  • ここで結論を先に言えば、所謂「新型うつ」とはカルチャーギャップである。
  • どうしてそう考えるのか。また、この比喩は「すごろく図解」とどう繋がるのか。それはこの第3部の末尾で説明する。
  • 先ずはこの比喩から説明するので、それまで少々お付き合い願いたい。