3)否定される少数派民族

  • 前記の通り、ムラスタン人は日本人の中で圧倒的多数の人口を占めている。
  • だがムラスタン人の特徴は、この人口数だけではない。

 

「日本は単一民族社会」

  • それは、ムラスタン人が「日本は単一民族社会である」と無条件に信じていることである。
  • 従ってムラスタン人は、自民族の文化が「全てに対する絶対的な価値基準である」と無条件に信じている。

  • 他の民族に対しては、その文化を対等視するどころか、そもそも他民族の存在さえ認めもせず、認識もしないのである。

 

多勢に無勢のレッテル貼り

  • この結果、少数派であるワカスタン人はどうなるのか。
  • 前記の通り、ワカスタン人は人口比では圧倒的に少数派、つまり多勢に無勢だ。

  • この結果、ムラスタン人からは文化的に対等な存在として待遇されるどころか、「わがまま」「甘ったれ」「怠け病」などのレッテルを貼られている。
    まるで「できそこない」の「はんぱもの」扱いなのだ。

 

 

「できそこない」の「はんぱもの」

  • もちろんそれは「できそこないのムラスタン人」であり「はんぱもののムラスタン人」という意味である。
  • ムラスタン人にとっては、日本人は単一民族である。ムラスタン人以外の民族など存在しない。
    もし存在するとしたら「できそこないのムラスタン人」か「はんぱもののムラスタン人」しか存在しない。

  • 自分たちとは異なる存在、つまりワカスタン人という他民族の存在を認知した上で言っている訳ではないのだ。