9)最小限度の制約③(他律支出(2):扶養義務)

扶養義務を負っている場合

 

  • 「他律的支出」の二番目として挙げたいのは、扶養義務である。結婚して所帯を持った場合、お子さんが生まれた場合、結婚していなくても扶養義務を負っているご家族ご親族がいらっしゃる場合などにあてはまることだろう。
  • 扶養義務によって、必要な現金収入の金額はさらに増える。上図で言えば右グラフのr5になる。このr5とr4の差分が扶養義務による支出である。これが「他律支出」の第二番目である。
  • 例として挙げるのが最後になったが、金額の大きさから言えばこの扶養義務による支出が最も大きいことだろう。

 

「他律的支出」の認識

  • 「なんだかんだ言っても、メシが食えなきゃ仕方がないよ」というのは、これらの「最小限度の確保」を指している。この最小限度は「自律的支出」だけではなく「他律的支出」によっても左右される。
  • 今まで述べて来た「最小限度」の設定要因として、この「他律的支出」の存在を認識する。これが「それじゃメシが食えないよ」という言葉の第三の意味である。