-
さてこれまでのところ、うつを脱け出す為には
「自分の人生は自分の価値観に則って生きなければならない」
と書いた。
-
となると「自分の価値観とは何か」を自覚的に認識しなければならない。
-
この問題は、自宅療養中に自問自答するほか、グループ療法でのディスカッションや体験者交流会での討論テーマとして扱うこともあるだろう。
-
そこで著者の経験では殆ど定番のようにして出てくるのが、次のマンガの通りだ。即ち、
「何のために生きているのか」
と
「それじゃメシが食えないよ」
という二つの論点である。
-
前者は人生の目的とは何かという人生観の問題であり、後者はその人生観をどのように実行するのかという現実論の問題であろう。
-
この第4部では、これらの問題の検討に先立って、予め論点整理して事前提示することを目的とする。
-
先ず最初に、前者の人生の目的とは何かという人生観の問題を扱う。
次いでその人生観に則った生計手段のあり方について述べる。
-
もちろん人によって価値観は様々だ。
ここでその無数の価値観と人生観を包括することは不可能である。
-
従って、人生モデルを類型化した上で、それらをいくつか列挙する形式で記述を始めることにする。